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うつ病と自殺の関係【3月は「自殺対策強化月間」です】
自殺者数は減少傾向にあるものの
3月は、厚生労働省が「自殺対策強化月間」とし、自殺防止に努めています。
詳細については、こちらをご覧ください。
https://utsu-support.com/archives/560
わが国の年間の自殺者数は、1998年から3万人を超え、2003年には最多の3万4,427人に達しました。
一時は大きな社会問題となった自殺者数の増加は、様々な対策が取られたことにより、年々、減少傾向を見せ、2019年には2万人を切るまでになりました。
しかし、日本の自殺率は、OECDのデータによると、1998年以降、G7(先進7ヶ国)のトップを走り続けており、いまだ予断を許さない状況なのです。
自殺とうつ病には非常に密接な関係があります。
自殺の背景には、うつ病や統合失調症、アルコール依存症といった心の病が潜んでいる場合が非常に多くあるとされているからです。
こうした自殺の背景となる心の病の中でも、一番多いと言われているのが「うつ病」なのです。
では、どのように関係があるのかをご説明していきましょう。
まず、うつ病になると、心が疲れ切ってしまうため、正常な判断ができなくなり、正しい決断などができなくなってしまいます。
さらに、ネガティブ思考になり、何事もすべて悪いほうにばかり考えるようになってしいます。
それにより、先の見通しを立てることができなくなり、将来に対して希望を持つことができなくなってしまいます。
こうなると、目の前が真っ暗になってしまったように感じられ、絶望感と孤独感に支配されてしまうようになります。
そのような心境になると、生きていることがつらくなり、その苦しみから逃れたいと強く願うようになります。
そして、その願いを実現するには、死ぬことしかないと思うようになります。
初めのうちは、「苦しみ」よりも「死の恐怖」が勝るため、すぐに死を選ぶことはありません。
しかし、次第に「苦しみ」のほうが「死の恐怖」よりも強くなり、遂には自殺してしまうことになるのです。
つまり、自殺する人の多くは、本当に死にたくて自殺するのではないのです。
自殺以外の選択肢を見つけられなくなり、それしかないと思い込んでしまい、そして、実行してしまうのです。
こうして見てみると、自殺とうつ病が密接な関係にあることがよくおわかりいただけると思います。
そして同時に、うつ病治療・予防が、自殺者数を減らす有効な策であることも理解できるはずです。
うつ病は、適切に対処することで改善が見込める病気です。もちろん、未然に防ぐことも十分に可能です。
そのための有効な方法のひとつとして、私たちが日々、実践しているカウンセリングがあります。
日本うつ病サポート協会では、うつ病で苦しんでいる人たちをサポートすることで、自殺者の数を減らしていくことに日々励んでいます。
苦しみから解放されるには、「死」ではなく、「カウンセリング」という方法があることを忘れないでください。
一人で悩まずに、とにかく私たちのところに足を運んでいただき、カウンセリングを受けてください。
苦しみから解放されるための真の方法を、一緒に考えていきましょう。