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悩んでいるのはあなただけではない~迷わずカウンセリングを受けよう~
これまでにも何度か書いていることですが、とても大切なことなので改めて書いておきます。
私たちのカウンセリングルームに訪れる人の悩みのほとんどは「人間関係」に関するものです。
一見すると「仕事の悩み」などと思える悩みであったとしても、突き詰めるとそこには必ずと言っていいほど「人間」が存在し、それが悩みの根本である場合がほとんどなのです。
そして、私たちはその「人間」の1人であり、自分以外の「人間」と一切関わることなくして生きることはできません。
つまり、「人間」である以上、「人間関係」というものから完全に逃れることはできないと言うことができるのです。
そして、その「人間」には実にさまざまなタイプがあり、それぞれに考え方や価値観などの違いがあり、すべてで一致する「同じ人間」というものは存在しません。
ということは、考え方・価値観の相違などが原因で、衝突したり、対立したり、反目し合ったり、確執が生まれたりといったことが起こるのは自明の理と言えるでしよう。
そのとき、私たち人間は、言葉によって意思疎通し、相互理解を深めることができる高度な頭脳を持ち合わせています。
つまり、その頭脳を駆使して、最終的な問題解決を図ろうとするわけです。
これが、いわゆる「悩む」と呼ばれる過程なのです。
したがって、私たち人間が、「人間関係」で悩むのは当然のことであると言うことができるのです。
人間が人間である以上、「人間関係」で悩むのは当然のことであり、生きている限り、決して避けることのできないものと言えます。
ということは、この世に「悩みがない」という人は存在しないことになります。
自分では「悩みがない」と思っている人であったとしても、大なり小なり、必ず悩みを抱えていると断定的に言い切ってしまってもいいでしょう。
このことから自ずとわかってくることは、「悩んでいるのは自分だけではない」ということであり、言い換えれば、「みんな悩んでいる」ということなのです。
だからといって、カン違いしないでほしいのです。「みんな悩んでいる」からといって、「どうでもいい」とか「たいしたことではない」ということではありません。
ましてや、「放っておいていい」とか、「そのうちどうにかなる」と考えて、放置していいということではありません。
むしろ、「みんな悩んでいる」からこそ、その「みんな」が、それぞれの悩みに対して、しっかりと向き合い、適切に対処し、最終的にはその悩みから解放されて、安心して過ごせるようになってほしいのです。
人間である以上、「悩みがない人はいない」ということを述べてきました。
人によっては、「そんなの当たり前」とか、「わかりきったこと」と思うかもしれません。
しかし、私たちカウンセラーが日々、さまざまな人の悩みをお聞きしていて感じることは、「こんなことで悩んでいるのは自分だけ」と思い込んでいる人が非常に多いということです。
この思い込みをもう少し正確に表現すると、「こんなことぐらいで悩んでいるのは自分だけ」「この程度のことで悩んでいるのは自分だけ」というものです。
そして、この思いは、「なんて自分はダメなんだろう」「だから自分はダメなんだ」といった具合に悪い方向へどんどん深化していきます。
つまり、悩んでいる自分を否定し、自ら孤立し、孤独感を深めてしまうというわけです。
これを、悩んでいる本人が別の言葉で表現すると、「つらいのは自分だけ」「苦しんでいるのは自分だけ」ということになり、この気持ちを「誰もわかってくれない」「わかるはずがない」という強い思い込みへと突き進んでいくことになるのです。
たしかに、周囲を見渡してみると、みんな笑顔で楽しそうに生活しているように見えます。
そのような姿を見ていると、「悩んでいるのは自分だけ」「つらいのは自分だけ」と思ってしまうのもやむを得ないかもしれません。
しかし、人の心の内側は、本人以外、誰にもわかりません。笑っている人の心の中を覗いて見ることはできないのです。
むしろ、同じ世界で生きている、同じ人間なのですから、まったく悩みを抱えずに、楽しく生きている人など、決して存在しないのです。
みんな、顔には出さないだけで、もしかすると心の中では泣いているかもしれないのです。そう、あなたがジッとこらえているように、つらい気持ちを心に秘めて生きていることもありうるのです。
私たちは、自分が悩みを抱えると、つい「こんなに苦しいのは自分だけではないか?」と考えてしまいます。
しかし、実はあなたの周りにいるほとんどの人が、あなたと同じように、何かしらの悩みを抱えて生きていることを忘れないでください。
誰もがみんな悩んでいるからといって、放っておいていいというものではないということを先に述べました。
ここでは、あなたが抱える悩みを解決する方法としてもっとも有効なものが「カウンセリング」であるということを知ってほしいのです。
幸いなことに、カウンセリングは悩み解決の最善策であることに気づいてくれる人が増えてきているようです。
実際、ここ数年、さまざまな悩みを相談するためにカウンセリングを受けに来られる人が多くなっていると強く感じられます。
カウンセリングに来られる人の中には、このようなことを言われる人がいます。
「自分一人で考えても限界があるようなので・・・」。
つまり、一人で悩んでいても解決策を見つけられそうもない、あるいは、時間がかかりすぎると判断し、カウンセラーという第三者の協力を求めて訪れるというわけです。
この判断は実に理にかなった考え方と言えるでしょう。
これは、どんなことにも共通して言えることですが、自分一人では難しいなら、誰かの協力を得ればいいのです。
私たち人間は、協力し合い、助け合って生きているのです。
人との関りの中で生じた悩みは、人と協力することで、よりスムーズに解決することが可能となるのです。
これは、改めて説明するまでもないほどわかりやすい理屈であることがご理解いただけるはずです。
悩んでいるのはあなただけではありません。悩んだら、迷わずカウンセリングを受けに来てください。