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カウンセリングでゲームやアニメの話しをしてもいい?

カウンセリングではどんな話をしても大丈夫

 

カウンセリングは、悩みを相談したり、問題解決のサポートをしてくれるところ。

 

そういう認識を持っている人が多いようです。

 

これは決して間違いではありませんし、そう思っていただいて結構です。

 

逆に言うと、悩みや問題がない人は、利用してはいけないもの、あるいは、利用する必要がないものということになります。

 

しかし、これは必ずしも「正解」とは言えません。どちらかと言えば、「不正解」と言っても過言ではないでしょう。

 

つまりどういうことかというと、カウンセリングは、悩みや問題を抱えていない人でも、気軽に利用していいもの。

 

当協会ではそのように考え、あらゆる人を受け入れる体制を整えています。

 

もっとわかりやすく言えば、カウンセリングでは、どんな話をしてもいいということなのです。

 

普通の会話や雑談ができる相手がいない、話したいテーマがあるけど理解してもらえる相手がいない、共通の趣味について話せる相手がいないといったように、一言で言ってしまうと、さまざまな意味で「話し相手がいない」という人が、「話し相手」を求めてカウンセリングを利用することもOKなのです。

 

 

たとえば、こんな相談者の方がいました。

 

国立大学の大学院生Rさんは、社会学について研究している男性。Rさんにはとても危惧している、日本の将来にかかわる重大な社会問題があります。

 

ただ、Rさんが在籍している大学院の研究室には、その社会問題に興味を持っている学生がいません。Rさんとしては、日本の将来をよくするためにも、その社会問題を解消したいと本気で考えており、そのための方策について真剣に議論したいと思っています。

 

しかし、議論どころか、話題にすらできる相手がいないというわけです。こうなると、Rさんとしては、突っ込んだ議論までできないにしても、せめてその社会問題について話だけでもしたいと思うようになったのです。

 

そこでRさんが考えたのが、カウンセリングを申し込んで、カウンセラーに話をするという方法でした。

 

カウンセラーは、いわば「人の話しを聞くこと」が仕事と言えます。ですから、カウンセラーはとにかくRさんの話に耳を傾けました。

 

もちろん、難解な内容についていけなかったり、聞き慣れない専門用語が理解できなかったりして、カウンセラーにとっても大変な時間となりました。

 

しかし、ただ「うんうん」と話しを聞いているだけではなく、わからないことを質問したりすることで理解を深めていったのは当然のことと言えるでしょう。

 

そして、カウンセラーが質問をすると、Rさんは嫌がるどころか、むしろ喜んで説明をしてくれたのです。

 

なぜなら、Rさんにとって「質問をされる」ということは、「自分の話に興味を持ってくれている証拠」ということになるからです。

 

そして、ひとしきり話した後、カウンセラーが終了時間を告げると、一瞬「もう時間なの?」といった、少し不満そうな表情を浮かべたものの、直後には満足そうな表情に変わり、「だいぶ話せてスッキリしました。でも、まだまだ話し足りないので、また来てもいいですか?」と言って、次回の予約を取って終了したのでした。

 

その後もRさんは、定期的に来訪し、毎回、時間いっぱいまで費やして、同じ社会問題について、まるでカウンセラーにレクチャーするかのように話すことを繰り返したのでした。

 

このような話をすると、「カウンセラーは単なる話し相手なのか?」「何でも屋じゃないか?」と思われるかもしれませんが、決してそうではないのです。

 

話しを聞くスタンスは、うつ病の相談でも、人間関係の相談でも、職場の問題の相談でも、家庭問題の相談でも、どんな場合でも基本的には同じなのです。

 

ここでカウンセラーが担ったのは、「Rさんが誰かに話したくても話せずに苦しんでいたのを、聞くことによって楽にしてあげた」ということなのです。

 

人にとって「話したくても話せない」「聞いてほしくても聞いてもらえない」「わかってほしいけれどわかってもらえない」ということは、非常につらく苦しいものなのです。

 

Rさんの思い(=悩み←本人は「悩み」と認識していない場合もあり、この場合はそれに該当する)もまた、これらに当てはまるわけです。

 

そして、その思いを解消し、気持ちを楽にしてあげるのも、カウンセラーの仕事であり、カウンセリングが担う役割のひとつでもあるのです。

 

 

 

ゲーム、アニメ、アイドル、ヒーロー・・・話すテーマは何でもOK

 

 

カウンセリングに来られる人の中には、自分のことをうまく話せない人がいます。

 

しかし、自分が好きなものについてなら、いくらでも話せるということがあったりするものです。

 

たとえば、ゲームやアニメ、アイドル、ヒーロー、好きな小説な映画、漫画・・・その他もろもろ、人の好みはさまざまなので、あらゆることが話のテーマになり得ます。

 

このようなことを書くと、「カウンセリングって、悩み相談だけじゃなく、単なる雑談をするだけでもいいの?」と思われるかもしれません。

 

たしかに、自分の好きなものについて自由に話すということは、「単なる雑談」と言えるかもしれません。

 

しかし、だからといって、まったく意味がないことというわけではなく、この「単なる雑談」が、実は、その人にとっては十分すぎるほど大きな意味を持つことでもあるのです。

 

 

 

「話すこと」は「自分を開示すること」

 

人付き合いやコミュニケーションが苦手な人にとっては、自分の好きなもの(いわば、「自分が大切にしている世界」)について誰かに話す(=表現する)ことは、それだけで非常に大きな意味があることなのです。

 

「話すこと」というのは、「自分を開示すること」です。

 

この「自分を開示すること」というのは、「傷つけられるかもしれない」という恐れを抱いている時には、なかなかできないことです。

 

しかし、「傷つけられる」恐れのない、安全な場所、すなわちカウンセリングルームであれば、安心して自分の好きなものについて、思いっきり話すことができます。

 

もちろん、自分が好きなものについて誰にも話さなかったとしても、特に困ることなく生活していくことは可能でしょう。

 

しかし、「話さない」=「人とコミュニケーションをとらない」生活を続けていくと、いつしか人の心は硬くなり、視野も狭くなっていきます。

 

そのような状態では、心豊かな生活を送ったり、前向きに生きていくことができにくくなります。

 

それにより、その人は生きづらさを感じるようになったり、心の病を患うようになってしまうのです。

 

そこで、カウンセリングでは、「話す」ことによって、硬くなった心をほぐしていく効果が見込めます。

 

カウンセリングは、いわば、「心のストレッチ」の役目を果たすものと言っていいでしょう。

 

この「心のストレッチ」によって心がほぐれてくると、物事を柔軟に考えることができるようになり、すぐにポキッと折れてしまうことのない、しなやかな心の状態に持っていくことが可能となります。

 

 

 

雑談・おしゃべりの場としてのカウンセリング

 

日本うつ病サポート協会の札幌カウンセリングルームには毎日、いろいろな人が来られます。

 

うつ病やパニック障害などで苦しんでいる人もいれば、対人関係が苦手であるため、気軽に話ができる相手がおらず、孤独な日々を送っている人もいます。

 

前者の場合は、病気に伴うつらい気持ちなどを話されることが多くありますが、後者の場合は、自分の好きなものについての話しだったり、日常の出来事や、その時に感じたこと、単なる雑談、軽いおしゃべりだったりすることも多くあります。

 

このように、カウンセリングでは、自分の話したいことを何でも自由に話していただいて構わないのです。

 

それだけで気が楽になったり、明るい気持ちになれたり、前向きに生きられるようになったりすることもあるのです。

 

病気ではないけれど、誰かに話したいことがある。だけど話し相手がいないという場合も遠慮することなく、気軽にご予約いただき、カウンセラーに何でも話していただければと思います。

 

 

 

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