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うつ病の人の「この世から消えてしまいたい・・・」の意味するところは?

うつ病の人の多くは希死念慮(自殺願望)を抱いている

 

うつ病の人は思考力が著しく低下し、極端に視野が狭くなっているので、多くの場合、「この世から消えてしまいたい・・・」とう思いに囚われているとされています。

 

この「消えてしまいたい」とはどういう意味か? 察しのよい人でなくともすぐにピンとくるはずです。

 

そうです、うつ病の人の「消えてしまいたい」とは、すなわち、自ら命を絶つことを望んでいるということです。

 

こうした感情を「希死念慮」と言い、一般には「自殺願望」と表現することが多いので、聞いたことがある人も少なくないでしょう。

 

うつ病の人によっては、明確に「死にたい」と意識している場合もあれば、「生きている意味がない」、あるいは「死んだほうが楽」などといったように、漠然と死を意識しているケースも多くあります。

 

こうした希死念慮(自殺願望)の強さは人によってまちまちですが、いずれにせよ、本人はその思いが「不自然なこと」とか「極端な考え」だと気づいていません。

 

そのため、本気で「消えてしまいたい」「生きている意味がない」「死んだほうが楽」と思い込んでしまっているのです。

 

そこで、わかりやすい実例をご紹介しましょう。以下は、うつ病体験者の証言です。

 

「仕事ができないのに、給料をもらっていいのか、皆に申し訳なくて、会社を辞めるしかない、命を絶っておわびをするしかないと思い詰めていた」

 

※参考文献:「うつ病の人の気持ちがわかる本」(大野裕著)

 

上記の証言を見て、どのような感想を持たれたでしょうか? おそらくは仰天し、「何もそこまでしなくたって」と思われたのではないでしょうか?

 

つまり、「仕事ができない」から「命を絶っておわびをする」という発想が正常な考えではないのはすぐにおわかりいただけたはずです。

 

しかし、うつ病で苦しんでいる本人は、本気でこのようなことを考え、実行しようとまでしているのです。

 

うつ病の人の「消えてしまいたい」の背景にあるものは?

 

通常であれば考えることのない「消えてしまいたい」という思いですが、うつ病の人は当然のことのように思い込んでしまいます。

 

なぜ、うつ病の人はこのような思いに囚われてしまうのでしょうか?

 

うつ病の人の気持ちを理解するうえでこれを知っておくことは非常に重要なことです。

 

そこで、うつ病の人の「消えてしまいたい」という思いについて解説していきましょう。

 

うつ病の人の多くが抱く「消えてしまいたい」という思いの背景には、次の3つがあります。

 

絶望感

 

自分自身や生きていること自体に絶望し、「自分なんか生きている価値もない」という思いに囚われています。

 

自責の念

 

自分自身について、「みんなに迷惑をかけるダメ人間だ」と過剰に責める思いに支配されています。

 

現実逃避

 

うつ病の人は上記の「絶望感」や「自責の念」などによってとても苦しい思いを抱えています。そうした苦しい気持ちから「逃げたい」「楽になりたい」といった思いに駆られているのです。

 

うつ病の人は、以上の「絶望感」「自責の念」「現実逃避」の3つの観念から、「消えてしまいたい」と思うようになってしまうのです。

 

うつ病の人は何を見ても「命を絶つ」ことを連想する

 

前述のように、うつ病の人は3つの観念から「消えてしまいたい」という思いに囚われているので、日常生活の中で何を見ても「命を絶つ」ことを連想してしまいます。

 

たとえば、以下のようなケースが考えられるので注意が必要です。

 

・包丁やナイフなど ――→ 「手首を切ろうか・・・」

 

・ベランダや高層階の窓など ――→ 「ここから飛び降りたら逝けるか・・・」

 

・医薬品 ――→ 「大量に飲めばどうか・・・」

 

・洋服掛けやフックなど ――→ 「ロープをかけて首を通したら・・・」

 

・ガスの元栓 ――→ 「栓を開ければ楽に逝けるか・・・」

 

以上のように、普通なら考えつかないようなことをうつ病の人は当たり前のように考え、「命を絶つ」ことに結びつけて考えてしまい、最悪の場合、実行に至ってしまうのです。

 

それも、本人は無意識のうちに行ってしまうことがあります。

 

実際、うつ病発症後、3年にわたって再発を繰り返した人が「もう治らない」と絶望してしまい、翌朝、無意識のうちに線路の上を歩いていたという事例もあるのです。

 

うつ病の人は日常的に「命を絶つ」ことを考えている

 

うつ病の人は「絶望感」「自責の念」「現実逃避」に支配され、何を見ても「命を絶つ」ことを連想するということは、常日頃から「命を絶つ」ことを考えているということです。

 

したがって、家族や周りの人は最悪の事態を避けるために、うつ病への理解を深めることと、適切なサポート法を知っておく必要があります。

 

日本うつ病サポート協会の「うつ病サポートカウンセリング」

 

うつ病サポート協会の札幌カウンセリングルームでは、うつ病の人のためのうつ病相談だけではなく、うつ病の人をサポートする立場の方(家族など)への「うつ病サポートカウンセリング」を行っています。

 

これは、うつ病の人を支える時のポイントなどを、個別にアドバイスさせていただくものです。身近なところにうつ病の人がいる方は、お気軽にご相談いただければと思います。

 

 

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