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ストレスの正体は?
日本うつ病サポート協会の札幌カウンセリングルームでは、初回のカウンセリングの中でこころの不調を起こしているストレスは何かという部分を把握し、アプローチ方法を考えていきます。
そのため、今回はこころの不調の主要因であるストレスについてお話したいと思います。
現在は「ストレス社会」「うつの時代」と呼ばれるようになり、10人に1人がうつ病になる時代になってきました。近年IT技術の発展、少子高齢化、地域社会の崩壊、終身雇用制度の崩壊など大きな変化が続いていました。IT技術の発展により、仕組みはどんどん改良され常に変化(進化)している状態となっています。
こころの不調はこの様な目まぐるしい変化や、大きな変化に対応しきれず悲鳴をあげている状態なのです。
つまり、ストレスの正体は「変化」なのかもしれません。
人には環境の変化に適応(慣れる)力を持っています。しかし、変化が大きすぎる場合や、変化に慣れる前に更に変化、また変化と、変化にこころが慣れる前に更なる変化が続く場合、適応しきれずにこころが悲鳴をあげてしまうのです。
今回は転職を例に考えてみたいと思います。
転職をして職場環境が変わった
仕事の内容が変わった
仕事の責任が変わった
生活のリズムが変わった
など、転職をしただけでも上記の様に変化があります。
これに転居で生活環境も変わったり、人間関係でのトラブルがあったりすると、今までの環境と比べ変化が大きくなりすぎて、こころが悲鳴をあげてしまうこともあるのです。
さらに、近年はIT技術の発展により、仕事の効率化が常に行われ慣れる前に変化するということが多くなっています。つまり、こころが休まる(変化に慣れる)余裕が無いということになるのです。
ストレスを変化と考えてみると、色々な事が考えられます。
実は嬉しいということも変化が伴い無意識にストレスに感じることもあるのです。
その代表例が
「妊娠」
「出産」
「結婚」
です。
妊娠した、子どもが産まれた、結婚したという事はすごく嬉しいことに感じるのですが、これらの嬉しいことは生活リズムが大きく変化するのです。
そのため、マタニティーブルーとか、産後うつ、マリッジブルーなどの症状があったりするのです。
この様に考えると、日常の中にも大きな変化があります。変化に慣れる力も変化に耐える力も人には備わっていますが、変化が続き過ぎたり、大きすぎる変化の場合には一度環境を見直し変化の少ない生活でこころを休めてあげることが必要かもしれません。
私たち日本うつ病サポート協会では、カウンセリングを通してストレスを把握しそのストレスにあった対処方法などをお伝えしていきますが、カウンセリングまで必要ないかなという時には、変化の少ない生活を3ヵ月ぐらい続けてもらうというのも一つの方法かもしれません。
今回は、ストレスは変化というお話でしたが、ストレスには種類もあり種類ごとに対応が違うということも実はあまり知られていないので、カウンセリングなどではお話をお聴きしながらストレスの種類をカウンセラーが把握し、あなたにあった対処方法を一緒に考えていくお手伝いをしていきます。